山梨で暮らすということ
あくまでも美しい山 富士山

日本のほぼ中央に位置する山梨県は、首都東京に隣接していながらも、その南西に霊峰富士を、そして北西には八ヶ岳をいただき、四方を2〜3千メートル級の山々に囲まれた自然に満ち溢れたエリアです。山々は四季折々の美しさに輝き、無数の川はたくさんの渓谷を刻み、たわわに実った果物たちがテーブルを彩ります。山と湖、川が作った扇状地、夕日に輝く盆地の風景、花と果実とワイン、そして静寂。山梨で暮らすという事は澄み渡る大気を呼吸する事です。



東京への玄関口「甲府駅」

新宿を発車したあずさ号は多摩丘陵を抜け小仏トンネルを出ると深い山々に分け入り、左手に相模湖を見ながらやがて山梨へと入ります。中央自動車道と寄り添うように名も無き小さな谷川の飛沫の煌きや深い谷、湧き上がる雲や山間の町の佇まいを眺めながら進んで行きます。家々の庭先の花々や丘陵の木々の芽吹き、紅葉、雪景色…。何百回見ても飽きることの無い、しかし何気ない車窓の景色が甲斐路を更にその先へと誘います。富士五湖への玄関口、大月駅を過ぎると列車は笹子トンネルへ。長いトンネルを抜けやがて勝沼ぶどう郷駅へ差し掛かると、ここで視界が一気に開けます。左側の窓から甲府盆地の全貌が目に飛び込んできます。春は桃の花のピンクに染まり、夏は靄のベッドに抱かれ、秋は澄んだ青空を映し、冬は真っ白な山並みが立ち塞がる山の都があなたを迎えてくれます。



車窓の風景 〜神奈川から山梨へ

車窓で言えば中央本線は甲府を過ぎると、一路信州を目指して西へと更に走ります。八ヶ岳の猛々しい姿を間近に見ながら、花火大会でも有名な諏訪湖へは甲府から40分程で到着します。山梨で暮らすということは信濃大町の中央アルプスへも木曽の山々へも1〜2時間でアクセスできる環境を手に入れることです。甲府から身延線で南下すれば、日蓮宗総本山で春の枝垂れ桜でも有名な身延山・久遠寺や秘湯の玄関口下部温泉を経て、静岡駅へも特急で2時間あまり。富士川の流れに沿って走る列車の右に左に見え隠れする富士山の美しさも筆舌に尽くし難いものがあります。富士山と言えば大月から河口湖駅へと走る富士急行線の車窓から見る富士山の雄大なスケールも一度見れば忘れる事が出来ません。



山梨といえば…

山梨で暮らすということは東京や神奈川、長野や静岡とともに暮らすということ。山と川と温泉と果物と、そしてワインと花と緑とともに暮らすということなのです。

甲府に住むということ